
2020年1月のビットコインは780,909円→1,014,492円と29.9%(1.3倍)の上昇になりました。
1月をプラスで終えたのは実に2014年ぶりです。
ビットコインは1月に弱いというのが定説になっていましたが、それを覆した形になりましたね。

2020年1月に力強く上昇した理由の1つに「半減期」は外せないワードでしょう。
では1月に何があったか?この記事で1ヶ月の動向をレポートしていきたいと思います。
2020年1月のBTCチャート
2020年1月のチャートを出来事、テクニカルの両面で振り返っていきます。
2020年1月のダイジェスト
1月は正月明けに米国によるイランのソレイマニ司令官の殺害というニュースから始まりました。
ここで「地政学リスク」が意識されたのかBTC価格が高騰。
その後旅客機の撃墜、トランプ大統領の演説など緊張の高まるニュースが続き、BTC価格は上昇を続けました。
その上昇を皮切りにCMEのビットコイン先物の出来高が2018年4月以来の高水準まで達し、テクニカル上重要な200日移動平均線にタッチ。
ビットコイン価格が72日ぶりの100万円を記録、いったんは調整を挟むものの再び上昇を続けた、という1ヶ月でした。

BTC/JPYチャート
BTC/JPYの日足長期チャートです。重要である200日移動平均線を上抜け。
2019年10月にも中国習近平の「ブロックチェーン推進」報道で抜けたこともありますが、その後の資金流入を継続できず下落に転換しています。
今後はこの200日移動平均線上で価格を固められるかが要注目でしょう。
また画像のグレーのボックスは出来高が集中している価格帯。ここを上に抜けるにはしばらくもみ合いを消化する必要がありそうにも見えます。(利益が出てる人、去年からの含み損の人の売りが続く)
2019年4月の200日移動平均線上抜け後は
画像左にある赤矢印は2019年4月に上抜けした時のものです、ここからわずか86日でビットコイン価格は100万円以上高騰しています。
画像右に同じように86日のサイクルを当ててみました。ちょうどビットコインの半減期の直前に当たる形になっており、最良のシナリオを実現できる可能性が出てきました。(再現する保証は全くありませんが)
なお、自分はテクニカル分析の素人ですので、様々な指標から見たい方は仮想通貨羅針盤さんのビットコイン価格分析を読むのがいいと思います。
【参考】
ビットコインの価格分析『100万円到達後に反落するも下値は堅い。春節後の上昇期待高まる』(1/25) | 仮想通貨羅針盤 ビットコイン
多くの人が見ているであろうメジャーなテクニカル指標それぞれを分析してくれています。
米国のビットコイン動向
ビットコイン動向を追うのに米国の動きは重要です。主に以下の2つを重視しています。
- CMEのビットコイン先物
- グレイスケールのビットコイン投信(GBTC)
CMEのビットコイン先物
CMEのBTC/USD週足チャートです。
赤矢印で囲ったところが1月の出来高で2019年4月以来の高水準にまできており、大手の資金が先物市場に流入しているのが観測できます。
出来高が多くなったから上がるという単純な話ではないですが、CMEの投資層がビットコイン市場に関心を持ち始めたのは間違い無いでしょう。
それが地政学リスクによるものなのかビットコイン半減期相場に向けてのものなのか、これは2月の動向を引き続き見ていく必要があります。
グレイスケールのビットコイン投信
グレイスケールのGBTC日足チャートです。
グレイスケール社はビットコインの投資信託を提供しています。全米でCMを流すなど積極的なプロモーションも実施しており2019年も順調に資金流入がしていました。
具体的には、Q3(7月から9月)とQ4(10月から12月)は連続して、四半期の投資額が2億2500万ドル(約248億円)を上回った。その中でもビットコインの投資信託では、2019年末となるQ4に1億9380万ドル(約213億円)の資金が流入、最も投資額が増加した四半期になったという。
こちらも出来高が増加しており、200日移動平均線も上抜けに成功しサポートできるかというところにきています。
これをしっかり上抜けした場合、参加層の「BTCを買う理由」になりやすく買い需要を期待できると感じます。
需給動向
ビットコインにまつわる需給動向です。ビットコインを買いたい人が増えそうか?売られる理由がありそうか?的な観点です。
USDTの需要は後退
USDTはUSDとペッグしたトークンで、1ドルの価値を持ちます。
仮想通貨業界では法定通貨のドルを入金・出金するには規制上の問題から難しく、こういったUSDTのようなドルトークンを使うことが多いです。特にアルトコインはそうですね。
また中国は法定通貨からBTCを購入することは禁止されているため、このUSDTに迂回してから投資することがこの業界の定説になっています。
主にこれまではビットコインの強気相場では投資するためのUSDTが必要になり、1ドル以上の価格(プレミアム)がついてきました。
またUSDTが足りなくなると運営のTether社がUSDTを追加で発行します。そのUSDTの発行量が1月に入り減少しており、一時は1ドルも割れていました。
USDT時価総額(CMC):$4,648,101,464 (+0.1% ↑)
USDT価格:$1.001 (+0.1% ↑)
BTC価格:$9,368 (-0.5% ↓)Tether公式情報(最終更新:2/1 21:00)
総資産:$4,672,223,692
★負債:$4,587,573,272 (+0.1% ↑)
負債超過資産:$84,650,419 (-7.3% ↓) pic.twitter.com/SOP3OuM2Q5— BTC情報アラート📊 (@btc_status) February 1, 2020
1月は「ビットコインやアルトコインを買うためのUSDT需要は後退」です。2月以降も動向をチェックしていきます。
チェックには上記のアカウントがおすすめです。
ビットコインのハッシュレートは上昇
ビットコインセキュリティの裏付けになるハッシュレートは上昇を続けており、過去最高を更新しています。
これはマイナーによるマイニングへの投資が活発であることが読み取れます。
ただしマイナーがマイニング機器の購入→運搬・設置→運用は数ヶ月のタイムラグが発生するため現在のハッシュレートは数ヶ月前のマイナーの投資結果、と考慮する必要はあります。
https://twitter.com/DEG_2020/status/1222806714455445504?s=20
とはいえ採掘報酬が半分になる半減期を前にマイニングを控える理由はなく今後も価格の上下に関わらず(極端な下落なら話は別)ハッシュレートは上がり続けるでしょう。
そして市場はハッシュレートの上昇を好材料と受け取る傾向があり、これもBTC価格を下支えする理由になるかもしれません。
ただし基本的にはハッシュレートの上昇はそのままマイナーの市場に売るビットコインの量の増加にも繋がるため供給増加になります。(売り圧増加)
Googleトレンドの世間の関心は上昇傾向
世間のビットコインへの関心を測る1つの指標としてGoogleトレンドというツールが使えます。
上記は「ビットコイン 半減期」というワードで検索しているユーザーを過去5年分比較しました。
英語(左)日本語(右)です、増えてきてますね。
このワードで検索するユーザーがどのような疑問を持っているのか?
- 半減期とはなにか?
- 半減期で価格はどうなるか?
- 過去の半減期で価格はどうなったか?
このような疑問ではないでしょうか?
そして一定数のユーザーは実際にBTC購入のためのアクションを取ることが考えられ、検索ユーザーの母体数が増加すればBTC価格の下支えになることが予想できます。
2月も引き続きGoogleトレントの検索動向はチェックする価値があるでしょう。
国内の仮想通貨取引所動向
ビットコインバブルが弾けて日本の仮想通貨業界もだいぶ過疎ってきました。
ただしビットコイン高騰や半減期はユーザーの出戻りや、新規ユーザー流入が期待できます。
ユーザーの流入観測には仮想通貨取引所TAOTAOで月次実績レポートが使えるでしょう。
彼らによる2019年12月の純増ユーザーは700名とのこと。
12月を通して、新規に口座を開設いただいたお客様は約700人いらっしゃいました。口座開設をしてくださった皆様、本当にありがとうございます。
仮にこれが数倍になるようなことがあれば日本取引所全体のユーザー数増加とも考えられ、これもやはりBTC価格の下支えになると予想します。

詳しくは以下をどうぞ。
もちろんTAOTAが極端なキャンペーン(登録者全員に5万円など)をすれば別ですが、今の所その兆候はありません。
1月のBTC価格高騰を受けてユーザー数はどうなったか?月次の実績報告は引き続き要チェックです。
【結論】1月を終えて今後のビットコイン価格は?
結論です。
ビットコインは下落トレンドを終え、反発中。2月に失望を誘うような下落がなければ上昇トレンド入りする可能性が高い。
上昇トレンド入りした場合、過去の上昇値幅を考慮しても200万円トライの可能性がある。

2月は半減期相場の期待に向けて楽観的な状態が続くでしょう。
ただしビットコインは上昇トレンド中でも平気で5万円幅ぐらいの下落をする商品なので過度なレバレッジは禁物ですね。(個人的には相場自体はレンジになると予想しています。)
戦略としては2月からビットコイン現物を時間分散して買い集め、上昇トレンドの期待が高まってきたら現物を原資に低レバレッジで買いポジションを作ろうと考えています。
以上、1月のビットコイン相場の振り返りでした。
ビットコインの購入や増やす方法、半減期の記事についてはこちらををどうぞ。
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