このページではBitMEXでのトレードに使う注文方法をまとめています。
BitMEXは日本語に対応していますが、専門用語もあるため初心者に理解できない部分が多いです。
そんな方に向けて注文単位やBitMEXの全ての注文方法を解説しました。「この注文方法の意味がわからない」とお探しの場合は以下の目次からどうぞ。
BitMEXの2種類の注文単位
BitMEXでの注文の基本ですが「USD(ドル)単位」と「通貨単位」の2種類があることを理解しておきましょう。
ビットコインとイーサリアムの無期限契約はUSD単位で注文
ビットコインとイーサリアムの無期限契約はUSD(ドル)単位で注文します。
他の取引所によくあるような「1BTCを買う」というやり方ではありません。
例えばビットコインが10,000ドルの時に1BTC分の注文をする際には「数量:10000」と注文することになります。
BitMEXのアルトコイン先物は通貨単位で注文
BitMEXのアルトコインは馴染みのある通貨単位での注文方法です。以下の通貨が対象です。
- ADA(エイダコイン)
- BCH(ビットコインキャッシュ)
- EOS(イオス)
- ETH(イーサリアム)
- LTC(ライトコイン)
- TRX(トロン)
- XRP(リップル)
こちらの方が間違えることは少ない馴染みのある注文方法ですね。
BitMEXの3つの基本的な注文方法
BitMEXの基本的な注文方法を3つ解説していきます。
非常によく使う注文方法なのでぜひマスターしましょう。
また他の海外取引所でも基本的には同じ注文方法なので英語とセットで覚えていくのがよいでしょう。
指値注文(Limit Order)
指値(さしね)は注文したい価格を指定する方法です。
BitMEXではメイカー手数料が-0.025%とマイナスなのでこの指値注文で手数料をもらうことができます。
また指値注文とセットで覚えておきたい機能が「Post-Only」です。
詳しくはこちらで解説しています。
決済指値注文
すでにポジションを持っている場合は下段にあるポジション欄から指値注文ができます。
成行注文(Market Order)
成行(なりゆき)注文は価格を指定せずに数量のみでオーダーする方法です。
とにかく素早く注文を成立させたい時に使います。(相場の急変動時など)成行注文の手数料は0.075%と指値注文と比較して高めになっています。
決済成行注文
すでにポジションを持っており、決済を成行で行いたい時にはポジション欄の成行をクリックするとすぐに注文が成立します。
ストップ成行注文、逆指値注文(Stop Market)
ストップ成行は逆指値注文とという名前で広く知られている方法です。
主に「この価格以上(以下)になったら注文したい」という時に使います。注文を設定するとBitMEXのチャート上にこのように注文が表示されます。
ストップ成行はテイカーとしての手数料0.075%が発生します。
高額ですが確実に損切りしたい場合はストップ成行を使うのが無難です。
- ビットコインがこの価格まできたら損切りしたい(損切注文)
- ビットコインがこの価格まできたら買い(売り)たい(新規注文)
注意:2.を実行する時には以下のように「トリガ時に決済」ボタンを外す必要があります。
チェックを外さなかった場合このように「Cancled」と注文が成立しない場合があります。
逆指値の損切りに使用する場合にはチェックが入ったままで問題ありません。
以上の3つが最も基本的な注文方法です。
BitMEXの特殊な注文方法
ここからはBitMEXの少し特殊な注文方法を紹介していきます。
上記の基本3種だけでも十分トレードが可能ですがさらにトレードの幅を広げることができます。
ストップ指値(Stop Limit)
ストップ指値は自分が指定した価格(ストップ価格)に達した時に指値注文を出してくれる機能です。
ストップ成行と似ていますが、あくまでも指値のため必ず注文が成立する訳ではありません。
ストップ指値で損切りを設定したつもりが、相場の急変動で自分の注文が成立せずに損を広げた・・・というのはトレーダーの中でよくある出来事です。
トレイリングストップ(Trailing Stop)
トレイリングストップはビットコインの価格を追いかけながら(Trailing)動くストップ注文です。
少し理解が難しいので詳しく解説していきます。
主に以下のようなシーンがトレイリングストップの使いどころです。
- ポジションの利益をできるだけ伸ばしたい
- 現在価格から○ドル動いたら損切りしたい(利食いしたい)
- 現在の価格から○ドル動いたらポジションを持ちたい
例えばビットコインが10,000ドルの時にロングをしたとします。
その後、あなたの読みが正しくビットコインは上昇していきました。
この後ロングポジションを決済して利益を確定してくのですが「利益を伸ばせるだけ伸ばしたい」と思うはずです。
自分の利益確定後に上昇トレンドが続いて悔しい思いをすることも多いですよね。
そんな時にトレイリングストップを設定しておくとビットコインの価格に合わせて逆指値注文を変動させることができます。
以下はトレイリングストップの図説ですが、点線が逆指値(利益確定注文)で価格の上昇に合わせて変動しています。
このようにビットコインの現在の価格から○ドル下がったら(上がったら)利益確定(あるいは損切り)という使い方ができます。
- すでに利益が出ている場合→○ドルの利益を確保しつつ利益を伸ばす
- 新規にポジションをとった場合→○ドルの変動で損切りをする
具体的にBitMEXの画面でのトレイリングストップ注文を解説していきます。
ロングの利食いに使う場合
例えばロングポジションを持っていてトレイリングストップを利食いに使う場合には、マイナスのトレイル値を入力します。
こうすると現在価格からトレイル値だけ下がった場合に売り注文が自動で発動します。
ショートの利食いに使う場合
ショートポジションを保有していて、利食いする場合にはプラスのトレイル値を入力します。
これで現在の価格からトレイル値だけ上がった場合に買い注文が自動で発動します。
【関連記事】
トレイリングストップをトレードに活かす(執筆中)
利食い指値(Take Profit Limit)
利食い指値は、自分の保有してるポジションが「ここまできたらこの指値で利確したい」という状況で使う注文です。
利食い成行(Take Profit Market)
利食い成行は「ここまできたら成行で利確したい」という時に使います。
しかしそういった利確したいラインがあればそこに指値注文を入れておけばいいので、特に活用性はない注文方法です。
そのほかBitMEXの特別な機能
BitMEXには注文方法以外も色々なオプションがあります。
全てを覚えるのは大変なので「自分に役立ちそうか?」と思う項目をチェックして見てください。
Post-Only
Post-Onlyにチェックをしておくとメイカーとしての発注になります。
例えば現在価格のギリギリを狙って指値をすると成行注文になってしまうことがありますよね。(値段が頻繁に動く場合など)
それを防ぐことができるオプションです、メイカーとしての手数料を意識しているのであれば必ずチェックを入れておきたい項目です。
非表示(Hidden)
非表示注文は板に自分の注文をのせないようにするオプションです。よほどの大口ポジションでない限り使わない機能かと思います。
「大口はこういう機能を使って自分のオーダー動向を隠している可能性がある」ということを知っておくべきでしょう。
減少限定(Reduce Only)
減少限定は現在のポジションを減らす注文に限定するオプションです。
たとえば10,000ドル分のロングポジションを持っていたとします。
その状態で20,000ドルのショート注文をしてもロング分の10,000ドル分注文に減少されます。
「ここを割ったらロングを損切りしてドテンショートしたい」という場合なら逆にこのチェックを外しておく必要があります。
注文の有効期限
指値注文の有効期限を3種類から設定することができます。基本的には初期設定のGTCで問題ないでしょう。
Good Till Cancel(GTC) | 全ての注文が成立するか自分で取り消すまで残る設定(基本はコレ) |
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Immediate or Cancel(IOC) | 注文の一部が成立した場合、残りの注文をキャンセルする設定 |
Fill or Kill(FOK) | 全ての注文が成立する or しない場合は全てキャンセルという設定 |
トリガー(Trigger)に使う価格
トリガーは引き金という意味で使われます。
ストップ注文では「この価格になったら」というトリガーを設定しますが、そのトリガーに使う価格の種類を選択できます。
BitMEXで使われているトリガー価格は3種類あります。
直近価格 | BitMEXの現在価格 |
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インデックス価格 | BitMEXの決めたインデックス価格(詳細) |
マーク価格 | インデックス価格とFunding手数料から計算される価格(ロスカット計算、利益計算に使われる) |
以上がBitMEXの注文方法の総まとめでした。
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